はじめ君の手料理♪











今日は、2月13日。



まだまだ寒い時期。



朝から今まで、斎藤さんが勝手場から出てこない。




中から変な音がするような…。




「怖くて入れない…」



『どうしたの? ちゃん』


「あ、沖田さん…中に斎藤さんがいらっしゃるんですが、何をやっているか心配で…」



『あははは、 ちゃんは心配性だよね、僕が見てきてあげるよ』


そう言い、斎藤さんの場所に向かう。



入った瞬間沖田さんの声が聞こえた。



『はーじめ君…って…何してるんだよ!』



『ん?あぁ、総司か。丁度よかった、味見していってくれ』



『ちょ、ヤダよ…一君…
 つか、何でいつもそんな笑顔見せないのに今日に限ってそんなに爽やかに微笑んでるの ?断りきれないよ…僕!』


『何を喚いている?いいから食ってみろ』

『ダメだって・・・僕の心が食べるなって言ってる気が・・・』


『総司!!』



『い…いただきます…一君、僕こんなに食べ物を食べたくないと思ったの初めてだよ。
 ……うっ!ゴホッ、ゴホッ、水…一君…水』


何か…すごく…危ない?



「沖田さん…キャラ変わりすぎです」

逃げよう…


すごく、ダメな感じかする。


自分の危機は一番分かるんだ。


沖田さん…ごめんなさい。



ご愁傷様さまです。








2月14日


斎藤さんが私の部屋にやって来た。


、いるか?』



「ぁ…はい…」


、渡したい物があるんだ』


「な、何でしょう?」


はバレンタインという風習を知っているか?』


「まぁ…」



『その風習ではチョコと言う物を好きなものにあげるらしい…だから』



斉藤さんは少し頬を赤らめながら言う。


「…?」


『だから…俺は が好きだからコレをやる』



斎藤さんの手には葉っぱにくるんである茶色い物体だった……。


『食べてみてくれ!土方さんの石田散薬を入れてみたんだ!健康的なんだ』


嬉しい…!斎藤さんの気持ちだけ!



食べなければいけないんだろうか?



食べたらどうなるのか?



よし、食べよう!



斎藤さんの気持ちが入ってるんだ!


あーんと口を開けた瞬間に勢いよく誰かが私の部屋に入ってきた。


『だ…ダメだ! ちゃん!』



「沖田さん!顔が真っ青ですよ?!」




『そうだ!食べるな! !』



「平助くんも!」



『大丈夫か…… は…』



「原田さん!」


『どうして…なんだ?あれは…新しい拷問の道具か…?』


「わっ、土方さん」



『どうしたんだ?みんな…顔色が悪すぎる!すぐに、石田…』


『『『『いらねぇよ!』』』』



『?』



その後、無事に私と山崎さんで、腹痛用の薬を作ってみんな元気になりました。




『一君って料理へたくそだよね…』



『本当だよーオレ良い匂いするから食ってみたら激マズ!』



『俺としたことが…いつもは摘み食いなんてしねぇのに…匂いが良すぎだったから…』


『あぁ、匂いだけはそそる匂いだったな』


『皆…すまなかった』




こうして、悪のバレンタインは終わりました。