『
ちゃん……!』
離れて行く…
僕の大切な人が…
『
……ちゃん!』
みんなが、僕をひとりにする…みんなと一緒にいたい。
戦いたい…
刀を持ちたい。
君の温もりを感じていたい
「沖田さん!沖田さん!」
目を開けると、心配そうな顔をした
が僕を見つめている。
『ぁ……熱い……よ』
「あっ!タオル替えますね!」
チャポチャポと水の音がして、すぐに額にヒヤッと冷たい感覚がくる。
『気持ちい…』
「大丈夫ですか?随分、魘されてましたよ…」
『大丈夫だよ…みんな何処に行ったの?静かだよね?』
「そうですか?あっ、永倉さんど原田さんと平助くんは隊士さん達を沢山連れて遊びに行きましたよ、あと、土方さんは今日中に仕上げないといけない物があるみたいでずっと部屋の中です」
『そっか…良かった』
「どうしたんですか?」
『ちょっと…怖い夢を見ちゃって…土方さんが急に鬼の顔になっちゃうんだよ』
「
…それは相当怖いですね」
『うん…すごく怖かった…寝たらまた出てくるかな?』
「もう出てこないと思いますよ…土方さんお仕事終わったみたいですから」
その言葉を聞いて耳を澄ますと土方さんが部屋から出てきた音と伸びをする土方さんの声が聞こえた。
『本当だ…』
「じゃ、お休みになって下さい」
『うん、本当はねみんなが居なくなる夢見たんだ…僕はね気がついたら1人になってたんだ…戦えないからいつか捨てられる…そう思ったんだ』
「皆さんはそんな事しませんよ…沖田さんはずっと新選組の仲間です」
『ありがと…でも…』
「?」
『……』
「どうしたんですか?」
『………もし、みんなが僕を捨ててもキミは僕を…捨てないで…ずっと傍にいてほしい…』
「はい、当たり前です」
『僕は…
が好きだっ!』
「……!わ…私もです!」
『……!』
「……」
『えっ…と…ありがとう』
「いえ、私もすごく嬉しかったですから」
『これからはずっと一緒だね』
「はい」