一緒に・・・
あの夜、沖田さんは私のせいで羅刹となってしまった・・・
「あのぉ・・・沖田さん・・・体の調子はどうですか?」
沖田さんはいつもの優しい笑顔を見せた。
『
ちゃんもしかして僕の事心配してくれてるの?』
そう言うと沖田さんはクスっと笑って何処か照れくさそうで、それを隠そうとからかうように言った。
「ダメ・・・ですか?」
『・・・
ちゃん僕は嫌なんて言ってないよ?むしろ心配してくれる方が嬉しいし・・・
何となく、いつも一緒に居てくれてるみたいで落ち着くしね・・・』
私も沖田さんの傍に居れて嬉しいけど・・・
でも何故か最近沖田さんの笑顔がいつもの笑顔じゃなくて悲しい笑顔に見える時がある・・・
「私も沖田さんの傍に居れてすごく嬉しいですし、楽しいです。」
ん?沖田さん?
「どうしたんですか?顔すごく赤いですよ?もしかして熱が___」
私が沖田さんの額に触れようとしたとたんパッと沖田さんの手が私の手を捕らえた。
『だっダメだ!!僕に触っちゃ・・・大丈夫だから・・・』
「でっでも!!」
『ハハッ、ちょっと嬉しくて』
どうしたんだろ?私変な事言っちゃったかな?
『・・・・っっ!!うっぐぁっぁぁぁぁ』
あ・・・・沖田さんの髪がだんだんと白に染まっていく・・・・目が・・・赤く・・・
「沖田さん!!」
「血・・・」
前に沖田さんは約束してくれた、もう私の血しか飲まないと・・・・
スウと私は腰に付けてある小太手を手に取った。
プス・・・
私の手にスーーーと血が流れる・・・
「沖田さん!早く私の血を!!」
『あッハァハァありがと
ちゃんっっ』
私の手にあたる沖田さんの唇の温かさが、私の鼓動を速くさせる・・・
『んっ』
「だ 大丈夫ですか?!」
沖田さんの顔は悲しそうな表情だった・・・
『今度は、僕が君を助けるって決めてたのに・・・また・・・君に助けてもらっちゃた・・・・』
私は沖田さんに優しい表情を見せた。
「大丈夫ですよ、私は貴方の役に立つならどうなってもいいんです。」
『ダメだよ!!君は・・・もっと自分を大事にしないと・・・君も僕に頼っていいんだよ?
一人で抱えないでちゃんと僕に言って?さっきだって発作があったんでしょう?
君も同じ・・・羅刹なんだから』
ドクンッ・・・-ドクン・・・--
また違う意味で私の鼓動が速くなる・・・
目の前の沖田さんは刀で自分の手を赤く・・・綺麗な色で染めていた。
「沖・・・田さ・・・ん?やっ、やめてください・・・」
我慢するのが・・・辛いよぉ・・・
『
ちゃん、さぁ、おいで?』
沖田さんは両手を私に差し出した・・・。
ーーーーーースゥーーーーーー
自然に私の身体が沖田さんの傍に行く、そうして・・・沖田さんの赤い血を舐めとる
「ううっ、沖田さん・・・酷いよぉ・・・・私、我慢してたのに・・・沖田さんに迷惑かけない様にしてたのに・・・」
私は沖田さんの手を頬に当てて泣いていた。
『うん・・・ありがとう・・・でも、もう我慢しなくていいよ?僕達はずっと一緒に居れるから・・・』
「ハイ・・・・・」